手棒、炭酸、アルゴン、言い方いろいろ

被覆アーク溶接:手棒溶接、手溶接、手棒、電気溶接 半自動溶接:炭酸ガスアーク溶接、炭酸ガス溶接、CO2溶接、(ガス溶接と省略する人もいますが、ガス溶接はアセチレンと酸素の炎で溶接や切断がある。今は殆ど切断用) TIG溶接 … “手棒、炭酸、アルゴン、言い方いろいろ” の続きを読む

被覆アーク溶接:手棒溶接、手溶接、手棒、電気溶接
半自動溶接:炭酸ガスアーク溶接、炭酸ガス溶接、CO2溶接、(ガス溶接と省略する人もいますが、ガス溶接はアセチレンと酸素の炎で溶接や切断がある。今は殆ど切断用)
TIG溶接:ティグ溶接、アルゴン溶接、高級溶接

TIG(ティグ/アルゴン)溶接 6mm軟鋼と0.8mmSUS304の隅肉溶接 条件探し

0.6mmのステンではなかなかできなくて、0.8にした経緯がある。写真の裏が0.6mm厚のステン。はじめは溶接棒も使おうとしたが結局共付け(溶接棒を使わないこと、歪も少ないので薄板にいい)。一番左側が14A、160Aの条 … “TIG(ティグ/アルゴン)溶接 6mm軟鋼と0.8mmSUS304の隅肉溶接 条件探し” の続きを読む

0.6mmのステンではなかなかできなくて、0.8にした経緯がある。
写真の裏が0.6mm厚のステン。
はじめは溶接棒も使おうとしたが結局共付け(溶接棒を使わないこと、歪も少ないので薄板にいい)。
一番左側が14A、160Aの条件で、共付け。
下の写真の左側(手前側)がその条件で共付け。2,3cm程度がうまくできた所。
(パッと見失敗の溶接ですが)
写真の右側が溶接棒を入れたり、電流調節したりと試行錯誤の溶接です。
8
パルスで条件を探してみた。
ダイヘンのDA300P
上が160A、下が14A程度だった。 
ベースとパルスはどっちでもいいが、
ベース電流(溶接電流)が14A。パルス電流160Aにした。
パルス周波数は1.5。0.7秒間隔で14A、160Aとなる。
DM350Pのパネル
パルスは使わず、65A?程度でできる考えたが、
なかなかうまく溶け合わないので80A 以上に上げて点付けのようにしたらできる。
点付けならON・OFFとなるが、パルスならON・蛍の光という感じだ。
点付け溶接を自動でしたらパルスということ。
(ゆっくりのパルス/低周波パルスって、手動でもできるのです。でも手動だとスイッチを押す時にトーチが動くんで超高度。)
板厚が違う溶接は、低い周波数のパルスを使うのが普通だ。
パルスがなければ仮付け溶接(タック溶接)の連続っていう感じだ。
せっかくパルス使うんだから人ができない条件でやろうと2Hz=0.5秒くらいで探すがベースとパルスの切り替わりが早すぎのようだ。
1Hz=1秒間隔だと遅すぎる感じなので1.5Hz=0.6666秒となった。
リズムとしてもこれが心地いいかもしれない。
人の脈拍は成人で50-90/分。
私は、安静で80切る程度。
普段は90以上。
1分間は60秒。
60/90=0.6666秒
だから1.5Hzがいいんだな。きっと。 

プール(溶融池)が見える溶接 YouTube集と一部当社

溶接のプールの状態が見える動画。
プールとはアークの熱(6,000度)で溶けた金属の池、日本語では溶融池(ここは鉄の融点1500)のこと。
溶接している人は主にこのプールの状態を見ている。
プールの後ろの方がビードの状態を決める。
プールの先頭が溶け込み具合を決める。
プールの幅は溶接スピードと関係がある。

プールとスラグの区別がつきにくいのが被覆アーク溶接だ。被覆アーク溶接はスラグの被り具合を見たりする。
炭酸ガス溶接とTIG溶接はプールがよーく見える。
ただし、
やっている本人が一番良いポジションから覗いているので他人が見る角度ではプールは見にくいし、見えても溶接をしている本人が見ているプールの形とは違う。
他人がプールを見づらいのはガスを囲んで通すためのノズルが邪魔なのだ。
被覆アークにはノズルがないので360度全方向から見ることができる。

一部、人の動画に能書きを書かせていただいております。(^_^;)

TIG溶接

炭酸ガス MIGもあるかも 高級な機械だと0.001秒単位で電気を制御してるんでアークが見えない時がある。

被覆アーク溶接

この会社?の動画がすごい。上のリンクの多くがこれだ。
どうやって撮っているんだろうか。赤外線ならわりと簡単に撮れると思うが、
カラーだから赤外線フィルターなんかつかってない。しかも高速度カメラだし。
やっぱり、メーカーなんだろうな。

YouTubeじゃないけど
ここはすごい。
日本溶接協会さんの動画コンテンツです。
JIS検定試験の内容で、めちゃくちゃ詳しく説明があり、プールも良く見えます。
TIGでは溶加棒の送り方が2つ説明させれてます。ここをクリックして、「2.ビートオンプレートによる実技」をされにクリックして、はじめの方。
こちらにも溶接棒の送り方
こりらも、日本

以下当社です。
N-2V
TN-H TIG(アルゴン溶接)横向き突合せ ステンレスおもいっきりローリングです。そして、アングルがすごい。世界初のアングル。

ショート、炭酸ガス

ティグ/TIG溶接 ローリングの原理

TIG溶接は、アルゴン溶接ともいう。 大きなトーチでもあれば説明しやすいが、ないので、 ステンレスのパイプを使います。このパイプがノズルと思ってね。 ところで、ローリングって何?という方はこっちへ。ローリングの動画集です … “ティグ/TIG溶接 ローリングの原理” の続きを読む

TIG溶接は、アルゴン溶接ともいう。
大きなトーチでもあれば説明しやすいが、ないので、
ステンレスのパイプを使います。このパイプがノズルと思ってね。
ところで、ローリングって何?という方はこっちへ。ローリングの動画集です。
ローリングって一般的な言葉なんだろうか?。
ローリングはTIG溶接でしか使わない。
ローリング?。「ウィービン」、「あてて溶接する」、「こねる」、「転がし」って表現する人もいる。
(そういえば、手棒とか、手棒溶接、手溶接、電気溶接って一般的な言い方だと思うが、本などでは被覆アーク溶接とある。被覆アークって言い難いよね。)

溶接の話だが火が見えないm(__)m。
ローリングはアークを出さずに練習するのがいい。
私はこの説明を聞いてローリングが転がすという意味であったことを思い出した。
そう私はとってもよくわかりました。ありがとうございます。
私は、この教え方自体がすごいと思います。

ステンレスパイプ 外径114.3 3.0厚

やり方自体は簡単です。って結論です。
初めにチョークで書いたジグザクが見えますね(一流の腕を持つ師匠がお書きになりました)。
TIG溶接機のトーチのノズルの径は小さいのでローリングしているところがわかりにくい。
こんなにでかいと、どのように進むのかわかるよね。
転がすのだが、転がす時に斜めに進む(そのとき電極は同じ所を狙う。これが結構動くと、結果的にはウィービングになる)
(動画ではわかりやすいようにパイプを完全に寝かしていることが多いが、実際はもっと立てます)
切り替えしの角度で溶接方向の速度が変わる。
転がすから母材に引っかかるようなことはなし、滑らか。

ノズルの動き以外の話をすると、
トーチを持つ手やその手首を見ているとここも丸を描いている。
ひじは上下運動っぽい。肩は動いてるという程度。
手首をローリングさせるにはハンマー持ちではうまくいかない。
手首をやららかくするには、バドミントンのラケットを持つようにする。

ローリングはパイプのような手首またはヒジを固定しにくいときにしかたなくするのか、それとも、積極的にするのか?。というと初めから練習する必要はない。
手首などで安定させることができて、さらに長時間の仕事に耐えることができるなら浮かせた状態でトーチを進める。この方が局部にアークを集中させやすい。
ただ、隅肉溶接ならノズルをつける方法がいいだろう。
TIG溶接は左手で溶接棒も入れなければならないため、初めからローリングの練習をしてはいけない。
溶接棒を安定して入れることができて、フリーでトーチを進めるができるようになってからローリングをすればいいと思う。
初めからローリングを教えるのは難しいし、
開先加工の面や隅肉を溶接すると自然にノズルを当ててコネルようになる。

2012年1月21日追加
ビード置きのような練習では、つるつるの面でローリングするのでときたま滑るようなことがある。
この対策して以下のようにノズルを立てるようにするのはどうだろう。ビデオのように適当なペンでやってもらうとわかる。
(立てるので電極はノズルを横から見て1mm程度しか出さないので電極が汚れ防止にもなる)
このビデオではわざと滑っているように見えるが実際の溶接もこんなんだ。滑って、急いで戻してもいったんシールドから外れると黒くなって酸化してしまう。

立てると滑ることはなくなるが、
プールを見るためにのぞくのがたいへんかもしれない。
見やすい角度と溶加棒を入れるのと同じ方向なのでヘルメットと溶加棒がぶつかる。
私は、開先加工面があるときはわりとねかしてするが、ビード置きのような平らな場合は立てるほが楽。
また、
立てると、少しやりやすいと思えるのが戻る動作。「あ、溶けてない」って所が見えたら戻ることがある。戻る必要があるのは老齢な私だけかもしれないが。
ところで、戻るっていう動作は被覆アーク溶接ではスラグの巻き込みになりやすいので、基本的にやってはいけない(真っ赤かな状態なら別)。

平成24年8月24日追加(開眼?)
前のペンを使ったローリングで「立てる」ことを強調した。(あれから半年経過、ほぼ半年ぶりのTIGだ)
これは、ノズル(赤く見える陶器/セラミック製)の当て方の問題。
ペンの場合は全部筒、筒だ。単純な筒。(しつこいが)
こんな変な持ち方をする人はいないが、
きっとこのように持ってローリングすると誰もが簡単にできるのではないだろうか?
BlogPaint
こんなペンシル形もある
これならローリングは簡単かも。
ペンシル形トーチ
さて、
トーチはTの形をしている。
持っている位置とノズルは力学的?に複雑だ。
作用点と力点と言葉で説明したい。(手の位置と作用点の位置関係を意識したのが開眼?だ)
写真の?が作用点、二重の?が力点だ。
上の写真なら力点と作用点が直線上(真下)にある。
下の写真の力学は複雑だ。
BlogPaint
力点?(二重):力を入れている場所
作用点×:力が外部に働きかけている所

円筒/ペンなら力点は作用点の真上。真上にあるから作用点の処理は簡単だ。
(この時、ローリングって簡単だとさらに思えた。しかし、)
T形をしているトーチはそうはいかない。
矩形に曲がった先に作用点がある。
そして、作用点は円筒/ノズルの縁/フチ/カドだ。
ノズルのカドが母材を押している。これがポイントだ。って当たり前のことを気づく。
しかし、
T形は力学的に難しい。
だから、
練習中以下の状態になることが多い。
力点/手は回転してコネるのだが、練習を始めたころは溶接方向にトーチを進めようと
力点/手自体が右に進んでしまう。
そうするとローリングしているうちに下のように手が先に進んだ感じでそこでローリングすることになる。
つまり、力点/手が進行方向に進んでしまう。
進むのは作用点/ノズルのはずだが。

進めるのは作用点/ノズルなのだがうまくいかない。
意識しないといけないのはノズルの縁/フチなのだ。(これを母材に押し付ける)
これに気づいたのは、
電極を少し長めにしてもできる!!。と思った、その時だった。
(電極を出すとどうしてもノズルは傾けなければならない。ノズルを斜めに傾けても、ノズルのカドを当てるのだから同じことだと思えて、力点/手はノズルを母材に押し付けるように回転/モーメントをかける。と思えたことだ。ここの回転はコネるの回転。手首の回転とは違う。T形のトーチでの正しい力のかけ方はハンドル部分にモーメントをかけてノズルのカドを母材に当てる。ここで言う回転/モーメントは、結果的に母材に直角に力を加えることだ。)

BlogPaint

練習を続けていると手首は柔らかく、ヒジは回転できるようになり、ノズルの作用点部分に意識がいくようになった。
その後、最終的には、プールに意識がいくようになる。
考えてみると。
手首を柔らかく、ヒジを回転できるようになるのが先なのかもしれない。
初心者のころは、
トーチの持ち方はハンマーではなく、バトミントンラケットを持つような気持ちとかという意識はあった。
しかし、
作用点には気づかなかった。
(こんな表現でも私の記憶には残るだろう。と思いながら書いている。動作の記憶のためだ。)

言葉で書くのは難しんで。もう一度。クドく書く。
ノズルを立てるとハンマー持ちのようになって押さえやすい。
押さえやすいのでローリングして進めやすいというわけだった。(初心者のころ)
ところが、
練習を積み重ねると、結局ノズル (赤く見える陶器製) をうまく転がせればいい。
転がすには作用点を母材に対して垂直に力を入れるようにモーメントをかけて持ってコネればいい。
さらに、付け加えると。
これが結構重要かもしれないが、
「さっさとパイプで横向き姿勢でビードを置く」
実は、モーメントに気づいたのはパイプをした時だった。
では、パイプと平板でのローリングにどんな違いがあるのか?
・平板 :無駄な方向への力を入れていても何とかなる
・パイプ:パイプの中心の方向だけに力を向けないとすぐにすべる
すべるので練習になる。ということだ。
平板で横向き、下向きがうまくいきだしたらさっさとパイプをする。

あと。落ち葉拾い。
・母材は動かないように徹底的に固定しておく。
・T形での力の入れ方が分かったらノズルのどんな縁/フチでもローリングできる
・ローリングする位置と自分のヘソの位置。要はやりやすくする。実は、ローリングだと体が自由に動かせるので常にやりやすい位置に体を移動できる。ただ、自由がきかない場合は、ビード終端で最も楽な姿勢になるようにスタート位置を決める。
・無理しない。特にスタート時などうまく行かなかったら一瞬だがボタンを押してアークを止めて、体勢を整えてからボタンを押し直す。これが素早くできる練習をしておくと致命傷な部分を最小限にできる。
クレータありにしておくとボタンを押さなくても溶接可能。ステンレス鋼の溶接は普段からクレータありだ。)
・溶接棒の先端を常に母材に当てておく。溶加棒のピストン運動はしない。溶加棒の先端が母材に当たっていると棒が溶けて玉にならない。重要!。先端カドを当てると溶加棒が溶けて流れるようにプールに入る。シールドガスの保護が常にある位置に置くことができる。
棒を持つ手は、材料やバイスプライヤーをはさんでそれらの上に手を置いて安定させる。棒は母材にピッタリ、平行に付ける。下図は角をつけすぎ。矢印のように下げる。
BlogPaint

溶加棒のカドが浮くと以下のように棒だけだ溶けた玉になる。「母材から離れると玉になる」と覚える。
棒と母材はなるべく平行。棒を母材に軽く押し付ける感じだ。
基本的に2mm径の棒ですからすぐに溶けるのはしかたない。板みたいに大きくありませんから。
常にプールに棒が付いている感じです(少しずつ棒を送る)。
溶接棒の先が常にプールに入っている状態だと写真のように斜め
に溶けて先がプールにつながっている。
y308溶接棒の先端
棒がプールから離れていたら、プールに軽く触れるようにする。だから、左手の微妙な動きが必要。プールに棒が入りするぎるとビードが盛れてしまう。棒がプールに入ってないと玉になる。TIG母材溶接棒角度だめ

パイプをすると母材が曲がっているので角度の変化には気をつける。
適切ね溶加棒の径を使うこと。
・プールにゴミのようなものが浮いて着いて来るものは酸化物。少し冷やしてからする。
・3mm厚のステンレス鋼の溶接電流は65A。 溶加棒の径は2.0mm。遮光番号No9。で練習した。
・トーチの持ち方。作用点は力点から遠いいね。バトミントン?持ち。
スマホ持ち第二関節あたりで握ると器用に回転できる

TIGトーチの持ち方
スマホ持ちは手袋があるとわかりにくいので。
TIGスマホ持ち

スマホは、第一関節あたりで固めて、親指で操作しますよね。トーチでは親指は動かしません。スマホでは、親指で操作するために、スマホを人差し指、中指、薬指の第一関節あたりで軽く握ります。親指がとどかない時はスマホを握り直します。だから、スマホの角度も簡単に変えれれる。
BlogPaint

バトミントンは手首を非常に使う。硬式テニスならこんなことはできないだろうというくらい手首を使う。スマホは、親指でキーを打つ。握りしめない。
親指と人差し指でだけで持つ感じだが親指はスイッチを押せる。
ある程度、進むと中指、薬指も使うことになる。
・ケーブルの重さを知るために、初めは必ず親指と人差し指で溶接時のケールなどの重さを確認する。

平成24年11月25日追記こっちもどうぞ。

ティグ/TIG溶接 ローリング YouTube集

TIG溶接機のトーチのノズルはお茶碗と同じセラミックなのでとっても熱に強い。 溶接時に1000度以上の金属に付けても平気だ。(鋼の融点は1500度以下)。 ローリングは、このノズルの丸みを利用して電極と母材の距離を一定に … “ティグ/TIG溶接 ローリング YouTube集” の続きを読む

TIG溶接機のトーチのノズルはお茶碗と同じセラミックなのでとっても熱に強い。
溶接時に1000度以上の金属に付けても平気だ。(鋼の融点は1500度以下)。
ローリングは、このノズルの丸みを利用して電極と母材の距離を一定にする方法だ。
電極がジグザクに動くので鱗のような模様がきれい(これを小さくすると効率よい)。
私は、ノズルにローラーというか当てて滑らせるようなものが着けられるといいなーーって思う。
そんな製品があるのではないかと検索もしたが見つからない。
仕事上必要ないんでしょうね。

外来魚さん

うら若き職人のアルゴンローリング溶接ばい。2011.4.21
ステンレスのTIGローリング溶接
TIP TIG PRODUCING HIGHEST TIG PIPE DEPOSITION 溶接棒は自動送給
もひとつ パイプの開先面があるのでローリングしやすい。するほうが楽。
溶接棒の自動送給装置は見たことない?。日本ではミグボーイがあるからかな。
20年前は自動送給装置のカタログってあったとおもうのだが。ローリングと関係ないな。


2ちゃん
ブラジル パイプ  円筒隅肉
TIGだけじゃない。いろいろ
ついでに溶接棒の持ち方、送り方。外国版かな。この持ち方はごつい手袋でもできる方法だ。
でもよく見るのはこれ。前の動画です。親指で送る感じ。中指と人差し指か中指と薬指で溶接棒を挟む。
溶接協会さんの動画コンテンツのTIG溶接のビートオンプレートによる実技でも溶接棒の持ち方の説明がある。

ついでに、我社のローリング解説

ヒュームの量は被覆アーク溶接よりCO2溶接の方が多い

日本溶接協会のサイトによると炭酸ガス(CO2)溶接の方がヒュームが多い。条件から見れば炭酸ガスの方が手棒の10倍?位たくさんの溶接ができるはずだ。この条件で比較してはいけないかもしれないな。。炭酸ガスも170Aくらいにす … “ヒュームの量は被覆アーク溶接よりCO2溶接の方が多い” の続きを読む

日本溶接協会のサイトによると炭酸ガス(CO2)溶接の方がヒュームが多い。条件から見れば炭酸ガスの方が手棒の10倍?位たくさんの溶接ができるはずだ。この条件で比較してはいけないかもしれないな。。炭酸ガスも170Aくらいにするとどうなんだろう?。同じくらいではないのだろうか。実際は煙という点で言えば被覆アーク溶接(手棒)の方が多いようにみえる。ただ、炭酸ガス溶接は効率がいいので一定時間内の溶接時間は手棒に比べて長くなる。
なお、手棒と炭酸ガスの違いは被覆剤があるかないかなのだが、サイトによると炭酸ガスでフラックス入りワイヤの方がヒュームが多くなっている(若干だが)。実際、フラックス入のワイヤの方がスパッタが小さい(そのためスパッタの清掃がいらない)からヒュームも多いのだろうか?。スパッタの総量から言えばソリッドワイヤの方が少ないという研究者もいる。 

なお、セルフシールドアーク溶接がもっともヒュームが多いのはだれもでもわかるだろう。TIG溶接が最もヒュームが少ない。 
セルフシールドアークは、セルフ=自分で、シールド=保護する。ということで、炭酸ガス溶接を使わない炭酸ガス溶接だ。溶接の構成はほぼ炭酸ガス溶接と同じ。 

半自動/炭酸ガス/CO2溶接は溶融プールの先頭にアーク

短絡移行(ショートアーク)の溶接では、母材を溶かす時と肉盛りをするタイミンがある。

母材を溶かすにはプール(溶融池)の
先頭(進行方向の先) にアークが飛ぶよう溶接スピードを上げる。
肉盛りしたいならプール(溶融池)の真ん中でアークを出す。結果、溶接スピードは遅くなる。
炭酸ガス溶接はワイヤーがどんどんでてくるのでアークはワイヤーが溶けた所に飛び、母材に熱が入りにくくなって、結果的に母材は溶けない。溶け込み不良にならないようにするには、プール(溶融池)の先頭(進行方向の先)にアークが飛ぶようにどんどん先に進む。プール(溶融池)の中心にアークを飛ばしても短絡移行程度の低い電流だと母材が溶けていない。
下図は、移動しないで同じところにアークを出すとどうなるかのイメージだ。ワイヤの上にアークが飛んでワイヤが乗る(電流が高いとこんなことはないし、150A程度でも見た目はここまでひどくはない。溶込み不良になることを強調してみた。ワイヤはどんどん供給されるので母材は溶けない)。

母材は溶けない

短絡移行程度の電流では、溶接スピードが遅いと溶込み不良になる。岡山では座布団(ざぶとんって若い人は知らない?。今ならマット?)をひくと言います。「座布団ばっか置いて沸いとらんが」と。訳すと「母材を溶かしていない」。
母材をブラシに例えるとこんな感じ。ビードが歯磨き粉?を置いた感じと同じ様子。


これは1.2径のワイヤーで180A?以下の短絡移行の話し。電流が高く、材料が小さいとか厚板でない場合は比較的アークの熱が強く母材が溶けやすい。

SN-2VやSA-2V(立向き)、SN-2H(横向き)、SA-2Hは9mm厚でなおかつ短絡移行でする。これはたれないためだがこの板厚で短絡移行程度の電流だと母材が溶けないことがあるので注意が必要だ。SA-2F(下向き)の場合たれる心配がないのでなるべく電流を上げておけば曲げ試験で割れることはない。

短絡移行(1.2ワイヤでだいたい180A以下)は2つの状態がある。

  • ワイヤーが母材が当たっているとき
  • ワイヤーと母材間にアークが出ているとき

電圧を高めにすると電流が低くてもグロビュール移行のように見える。

グロビュール移行は、電流が高いためにワイヤーが母材に当たる前に溶滴になるが、

短絡移行(ショートアーク)の範囲の電流(だいたい200A以下)で電圧を上げるということはアークが飛びやすいので遠くまでアークが飛ぶ。ということはワイヤー先端だけでなワイヤー横からもアークが飛びやすくなるのでビードは広くなる。溶けこみの深さはかえって少なくなる。
電流=熱量、溶ける量が増える。なので広く熱するので深くはならない。
以前は、電流と電圧の調整が難しかったが溶接機に一元があれば簡単だ。一元とは電流(熱量)を変更すると適切な電圧に調整してくれる。さらに、電圧のメモリを真ん中にしておくと機械が調整した電圧値だが、+側やー側に回すこともできる。だいたい、2,3目盛り動かすと変化が体感できる。
電圧の調整の目安は、
電圧が高い場合は、溶滴が大きくなる。
電圧が低い場合は、ワイヤで母材をツツク感じがある。

横向き溶接 ビードの置き方 炭酸ガス/CO2溶接

横向き溶接SN-2H ビードの置き方 炭酸ガス/CO2溶接

SN-2F下向きはこちら。 裏波溶接。2分25秒 2パス目。1分。 3パス目、1分 4パス目、1分。 5パス目は最後の6パス目を意識して2,3,4パスより多目に盛ってます。ですから、時間も長いです。 5パス 1分20秒 … “横向き溶接SN-2H ビードの置き方 炭酸ガス/CO2溶接” の続きを読む

SN-2F下向きはこちら

裏波溶接。2分25秒

2パス目。1分。

3パス目、1分

4パス目、1分。

5パス目は最後の6パス目を意識して2,3,4パスより多目に盛ってます。ですから、時間も長いです。

5パス 1分20秒

最終、6パス。1分

基本的に3層。6パス。ビードはストレート。ウィービングは上下にするのではなく、ビード幅を調整するために斜め前後にする感じ。斜め上に向けることでアンダーカットができない。裏波溶接だけ押し(前進法)。SN-2H。これを受験する人って少ないと思うが練習として手ごわい分やりがいがある。
何が難しいって!
「横向きはビードの盛れる高さまで気にしないといけない」
なおかつ、アンダーカットが出やすい。ので裏波以外は後退法/引き。ワイヤーというかノズルは右下から左上に向ける。溶融プールの波を上に左上に上げる感じ。引きで
ソリッドワイヤーなのできたビードを押し付けてくれないのでビードが凸になりやすい。
下向や立向なら主に幅を気にしていればいいのだが。
横向き溶接も最終層のビードの上と下を真っ直ぐにするとうまく見える。
ポイントは、アンダーカット(母材より低く凹んだ部分)防止。
・上下ウィービングはなるべくしない。
(下の層のアンダーカットはできても補修(どうせ上に乗せる)できるが、最後の層の上側は絶対だめ)
・最終層で上側の開先の面を小さく。開先面が大きいとぜったい?アンダーカット(つまり凹む)になる。
・最終のビード(細いと書いてある所)は細く(熱を入れない)。電流は小さめ、電圧は低め(アンダーカット防止
・上の開先面へは若干上向きの角度で
横向き溶接のパス
アンダーカット以外に下がたれないよにするには、
・下側の開先面は大きく残す。1mmくらいかな。
・二層目が終わった時点で真ん中が凹んだ感じにすると最終層で凸形にならない。赤い線がイメージ。上側に凹みがすくないこと。3層目で下からいくのだが土台をつくるようにする。最終層にアンダーカットができないようにするには溶融金属が流れる凹みがないように。そのため赤線は上の方が母材表面まで盛れている。
最終のパス。一番上を引く時にほぼ平らになっているのがいい。開先加工部が見えていない感じ。盛る量が少ない方が最後のアンダーカット防止になる。運棒、電流が適切でも開先加工部の残りのために下向き溶接でもアンダーカットが起こりやすい。 横向き溶接なら当然。
横向き溶接真ん中凹み

前のパスによってスピードと振りで盛りを変えます。

なお、最終層は、2パスのことも。クルクル巻のウィービングです。上のパスはストレート気味にする。
また、
2層目で3層目が必要ないくらい肉盛りしていたらそれは、溶接スピードが遅い。スピードを上げて母材を溶かすようにしないと溶込み不良になる。9mm厚の軟鋼に100A程度の電流だから遅いとワイヤーがどんどん盛れてワイヤの塊にアークが飛ぶだけで母材は溶けていない。
条件はこんな感じ。SE-50Tの1.2mmワイヤー。110Aを切る程度。一元(電圧は自動)で電圧は微調整なし。 ほぼ引き/後退法。一層目の裏波は直角で前進法。

動画は全部100Aです。

(やっと溶接らしいことが書けた)

炭酸ガス/CO2溶接は溶融プールの先頭でアーク