ティグ/TIG溶接、左手の棒送りの練習

軟鋼3.2mm、開先加工なしならどんどん練習できます。溶接棒の送りの練習ね。ローリングより先にこの練習がいいです。

慣れるまでは両手は手首あたりで固定します。そして、肘/ヒジや脇を閉めて固定する方法も慣れましょう。

これは下向きです。2.4mm径の溶接棒TG-S50神戸製鋼です。軟鋼3.2mm厚でI形突き合わせです。すきま/ルート間隔は、4mmくらいで広めが練習にいい。120Aでクレータ電流は25A程度で冷やす。「クレータあり」か「反復」です。

棒の送りの練習なので母材の肩に当てて安定して送る練習をします。

下向きなのでプールと溶接棒を一体にしなくてもいいのです。重力でどうせ下にたれるからです。クレータ電流で冷やさなくても適当に裏に出る。

送りに慣れたら以下のことを練習しましょう。

立向きや横向きでも使えるようにするには、

  1. 母材の左肩に置いてプールに常に付けて、プールと1体にする。
  2. 立向きや横向対策に、肩に当ててプールの下側に入れる。

電流は下向きと同じです。

C-2V JIS検定試験 立向きティグ/TIG溶接、被覆アーク溶接

Cはコンビネーション、初層はTIG、2層目から被覆アーク溶接。

鉄のTIGの場合、横向きより立向きが難しい。

何がって

手前に垂れるから

対策

  1. 母材をよく溶かしてから棒を入れる。
  2. 棒は入れすぎない

それと

ローリングはしない。

まずは浮かして溶かし方がわかることが大事。ローリングはその後です。

横向きC-2Hはこちら

被覆アーク溶接の方は、LBを使う方がスラグがしっかり溶融金属を押さえてくれるのでおすすめ。

アーク長は短くしてアークの勢いで硬いスラグが来ないようにする。動画ではノロを飛ばすって書いてる。短さはアークが見えないくらい。

1層目はTIG、150A、クレータ25A。クレータありか反復でする。溶接棒は2.4mm。C-2Hでは2層でした。立ては盛れるので1層です。

2層目、3層目は被覆アーク溶接。LB-47径3.2mm。どちらも100-110A。C-2Hに比べ電流は低い。

TIGのトーチハンドルは、親指と人差し指で持つイメージ

被覆アーク溶接のホルダーは、小指までカッチリにぎらない

棒だけで裏波 パイプ

電流とスピードで裏波が重力で下がらないうちに冷えてます。ボタンを押して調整では無くスピードで調整です。

東京パワーテクノロジーさんの動画です。C-2Pの1層目、パイプの下側。溶接棒が見えます。

以下動画

urlは、https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=iM0K3rAeb4s#t=2m30s

ショートです。海外です。光り方からしてステンレスかと、シールドしている側、アルゴンかヘリウム充満の中にカメラを置いたと推測。ビードの継ぎ方が参考になる。動画は早回し。

C-2H JIS検定試験 横向きティグ/TIG・被覆アーク溶接

なるべく背面に溶接棒を入れて、背面を溶かすようにする。溶けたら即冷やす。これを繰り返す。下向きの時から背面側に棒を入れる癖をつけるといい。

被覆アーク溶接は3.2mm棒LB-47。120-130A。

被覆アークでアンダーカットが出る方はアーク長が長い。横に引く時、プールの上側を注目。アークの勢い、下側開先と平行、左上向きにして引く。これでプールを上に押す、でアンダーカットの凹みを無くすため。

プールは45°斜めな楕円プールにすると平たいビードになる。最終パスだけはほぼ丸いプール。

横向きは「デザイン心」がいる。ビードの高さと形。平たく置くためにプールが45°斜めな楕円にする。溶接棒の角度で調整。先端は溶かしたい下側に置く

最終のストレートビード1本になるように最終前のパスは動画でも長めで盛り具合を調整してます。被覆アークLB-47の5つのパスはそろぞれ時間が違います。最後からの2つ目のパスは最終パスがストレートで引けるように調整(棒を継いだ10秒を除いても90秒かかっている)してます。

TIGの2パスも含めて3パス目70秒、4パス目50秒、5パス目60秒、6パス目90秒、7パス目60秒でした。プールの形は秒数が少ない4、5、7が丸目で、6パスは楕円です。基本、斜め左上の楕円にすることでピードを平たく置くことができます。

ティグ/TIG溶接棒の送り方リンク集ついでに私も

Googleするといろいろあります。「TIG 溶接棒 送り」。

棒の送りじゃないけど、このアニメーション?すごいわ。現実はこんなにクッキリ見えないが、脳内処理でアニメーションのように見える人はいるんだろうなー。

こちら、オススメです。m(__)m

溶接の動画もいっぱいです。普段使っている溶接棒より太いですが、割り箸は素手になじんで練習になります。家では割り箸で練習。ラーメンを食べながらとか、利き手で何かしながら練習する。溶接でも片方はトーチを持ちますからね。

コベルコさんの送り方。これも箸を使ってるのがいい。私は割り箸が好き。滑りにくいのでね。ここで①②③種類のまとめの所(1:20あたり)。

練習するのは、①と③で、②は練習しなくてもできると思う。

私は、さらに③の持ち方で①のように親指で送ることもする。これと①を使うことが多い。

送りは、親指だが、指先で送るのもあるが、親指の付け根というか親指の根本をグニュグニュ動かして送るとか、親指の根本で挟んで人差し指と中指で挟んで送る。手袋だと親指の先が使いにくいから、親指の根本は使える。

中指と薬指で挟む方法もある。

言葉で書くと

親指は、送りに使う。親指の根本指先で送る。親指の根本のはさみ方は棒を曲げるように挟む。

人差し指と中指、または、中指と薬指で棒を挟む。

人差し指と中指、中指と薬指で2種類となる。

練習はこの2つだけでいいと思う。送りは、親指だけじゃなくて人差し指と中指も使うことがあります。これ送りが多くていい。鉄の溶接では使えます。

練習しなくていい?やり方の方は、中指、薬指、小指の三本を適当にかませる。動画では中指が遊んでますが。教科書的には中指と小指はセットで棒の反対側に薬指をもってきて挟む。薬指が外側でも内側でもどっちでもいいじゃないかな。適当です。

動画YouTubeで「TIG welding filler rod feeding」で検索すると海外勢の情報。

食事の時は両手を使いましょう。TIGでは両手を使いますから普段から鍛える方法。一般的に日本だけ両手を使うのが行儀がいい(セクシィのサイト)。ローリングの練習で溶接棒を入れるとメチャクチャになるって話も以前書いたな。

追記、

棒の送り方はわかっても練習しないとね。特訓課題を考えた。常に棒をプールに入れて送れる練習課題。

外国の溶接画像すご

アップでいいわ

パイプ。裏から溶接棒を入れて裏波のビードを膨らますんだろうなー。こうすると溶接棒で電極を汚さん。

これもアップでええ。私も溶接棒入れっぱー派

余計に転がしてビードの幅を広くしている。溶接棒径は3.2かな?。電極より太そう、電極は2.4とした場合の話。

最終層ね。前の層はどこだ
被覆アーク溶接 一層目 パイプ 縦向き
被覆アーク溶接 一層目 パイプ ほぼ横向き 進行方向のウィービングでキーホール確認

だから気楽に ティグ/TIGは両手の動きが違う

食事の時に両手を使ってますか?。犬食い(google画像)はいけません。TIGの両手の使い方がうまくなりたかったら毎日の食事で両手を使うようにしましょう。

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こちらのサイト。ボケ防止、脳トレ
すぐにこれができたら両手を使うTIG溶接も簡単でしょう。
(ローリングなしで浮かしてビードを置く場合は動きが無いので、もう一方で溶接棒を持っても簡単)。

これもコツがあって利き手を三角の方にする。難しい方を利き手にするのだ。

TIG溶接で片手だけ集中していればローリングができる。
が、
溶接棒を持った途端、めちゃくなる
片手に集中できるんで
片手だけを使うローリングは、ビードがキレイに置ける。これは、普通かもしれん。
ローリングしながら、片方の手で溶接棒を持つと、プールに入れなくても。片手の時とは違う。
急に両肩に力が入り、ある時は両手が同じように動こうとする。それも普通だ。
手棒、炭酸ガスアーク溶接に比べ、TIG溶接が難しいのは左右の手の動きが違うため。
慣れるまである程度の時間がかかる。
コツは練習と時間。
だれに教わろうが一定の時間が必要。
その間に脳が少しずつ変わっていく。
脳が変化しようとしている。自分を責めてはいけない。
だからお気楽に

右と左の動きが全く違うことは日常生活ではない。
幼児期で忘れているが
お茶碗と箸、ナイフとフォークでも初めての時は時間がかかってたはず。
溶接中にメットをかぶって、遮光ガラスごしにプールを見ながら棒を送るのと同時にローリングをするのだ。
かなりの能力がいる。
TIGのプロは、
左手の棒の送り、プールとその周りまで見ていてもローリングは思う所に向けて
熱を入れたいところに向かうし、左手でそこという位置に棒を入れることができる。
ピアノも難しいでしょうね。
TIGのプロでも。
上の写真はすぐにはできないだろう。
でも、
TIG溶接やピアノ、ギターが上手い人は早くできるようになるかもしれない。

ローリングの練習で溶接棒を入れるとメチャクチャになる

トーチが安定してローリングできるようになったら太いビード細いビードとビードの幅を変える。電極を振ることで太くするだけ。さっさと流す。納得がいったら、溶接棒を持ってビードを置く。ここで意識が溶接棒にいきやすい。いつも主役は … “ローリングの練習で溶接棒を入れるとメチャクチャになる” の続きを読む

トーチが安定してローリングできるようになったら
太いビード
細いビード
とビードの幅を変える。電極を振ることで太くするだけ。さっさと流す。
納得がいったら、溶接棒を持ってビードを置く。
ここで意識が溶接棒にいきやすい。
いつも主役はトーチの電極から出ているアークの先に見えているプール。
プールが溶接ビードとなるのでプールに集中する。
溶接棒にあまり集中しないように以下の手順で練習するのはいかがなもんでしょうか?

はじめは、
溶接棒は持つだけ。
棒は持つだけで溶接とは関係無い、ビードを置く時にも見えない位置で棒持ちになれる。
そして、
時たま親指で送る
慣れたら、
プールの先に溶接棒が溶けない程度に移動させる。ここでやっと棒が見える位置。
溶けない程度に移動できるようになったら、時たまプールに入れる。
(溶けない程度に移動とは、プールの奥か手前。棒は溶けないので時たま戻す操作が必要。)
棒を10秒に1回入れる程度。
かっこうは棒を入れているように見えるが
ほとんど棒を入れてないビードを引く。これがミソかもしれない。
そして、
ずーとプールに入れる。これには少し親指で溶接棒を送る動作がいる。
ローリングが乱れたら、意識をローリングの方へ

両手を使い出すとローリングが乱れることは普通のこと。
慣れるまで時間がかかる

ひとつ、
根本的なことで、
溶接棒だけでビートを作ってませんか?
盛り上がった。
溶接棒を使わない段階で、同じ幅のビードが引けないはず。
こんな方は、
アークがまぶしくてプール(溶融池)が見えてない。
80A程度なら
遮光番号9か10でいいと思うが、
10か11も試そう。
アークの下で見えなかったプールが見えます。 
溶接って見ている位置でぜんぜん違う 。

ここで書いている。文書でアークとかプールとか言っても。
なにをイメージされているかわからない。
あたりまえだわな、
他人だもん。