電流、アーク長、溶接スピード (ティグ/TIG溶接)

「アーク長」はどのくらい?
「溶接スピード」はどのくらい?
って、聞く人はいない。
まず、聞くのは「電流はなんぼ?」だ。

電流が最も溶接の条件の中では大きい。熱量だから溶け具合だ。

しかし、電流とアーク長、溶接スピードは、関係している。
アーク長が長い人は電流が高くても熱の入り方が違う。
溶接スピードが早い人は電流が高くても熱は入らない。

ティグ/TIG溶接棒はプールが見えるまで待つ

棒はアークで溶かしません

溶接棒は最小限でいいです。

これはいけない見本

まず、プールが見えてないでしょう。

もし、プールやアークの区別ができてプールが見えていたのなら遮光番号を上げる。

母材を溶かす意識が大切。棒を溶かすのは溶着金属(プール)。アークでは無い。

動画では前半は、プールができる前に溶接棒を入れている✕。後半が正しい。

「溶接電流を高くして早く」と「電流を下げてゆっくり」

どっちが歪みが大きいかな。溶接電流を高くして早くの方が飛び石法と同じ効果があるかも。

錆に負けない鋼。つまり、ステンレスのことがだが、その中でもSUS304がよー歪むわ。

 

薄板と厚板の溶接の違い

TIGの話し

板厚2mm以下の薄板の場合は、溶接時に形状が変わる
穴が空くのが典型例。
突合せ溶接の場合に、ルートの形状が変わるのが薄板。
だから、穴が空く同様にルートの間隔が溶けて広がる。
薄板は、形状が変わる前に溶接すること。
形状が変わる前に溶接するには、以下がポイント
1,低すぎる電流は形状を変えるだけ
2,アーク長は超短く。TIGなら電極が母材に付くくらい。
厚板に比べ溶接条件は狭い。

アルミニウムのマクロ試験の腐食液はキッチンハイター 引きはJIS検定試験向き

これはMIG突合せ溶接 裏当て金有り(画像で検索)

MA-2Fっぽく
左は引き(後退法)、右は押し(前進法)。
押しは、裏当ての表面に溶着金属が乗っている?溶けずに(赤の矢印)。
引きは、きれいなVの字(緑のVのような線)。裏当て金がしっかり溶けてます。よって、JIS検定は引きです。
BlogPaint

アルミを腐食する液は、10%程度の水酸化ナトリウム溶液ですが、
キッチンハイターで代用できる。
1,2分程度。ええ感じになったらちっとま水で流す。
キッチンハイター

マクロ試験はある程度研磨して、溶着金属や熱影響部がわかるようにしてから腐食する。
鉄なら、酸(サンポールやナイスは塩酸9.5%で、3分くらい)、アルミはアルカリで腐食する。
サンドペーパーは、#140、240、400、600と
前の研磨キズが消えるまで。
(研磨方向を変えましょう)。SS材なら熱影響部も見える。水をかけながら温度が上がらないようにサンドペーパーする。平らなら板を置いて水道水を流しながら研磨。

キッチンハイターが透明で見にくいが、5000系のアルミの表面が腐食しているのが見える。
アルミは酸には強いがキッチンハイターには弱い。
家庭でアルミ鍋はご注意下さい。
さらに、
「混ぜるな危険」、塩素系の洗剤。

アルミ腐食

下にねずみ色の粉がある。
水酸化アルミニウム
ができるらし。
30分後

アルミ腐食30分後泡
裏は黒い。アルミ鍋を焦がしたと思っていたが、
ハイター浸け置き洗い。かもしれん。
アルミ腐食裏は黒い

これがラーメン作りによく使ったアルミ鍋。雪平鍋(ゆきひらなべ)って言うらしい。A1100-P純アルミだ。