TN-H TIG(ティグ/アルゴン溶接)横向き突合せ ステンレス

溶接する人の目の横にカメラを付けて撮影ができると習う人は非常に参考になると思うが、そんなに小型カメラではない。しかし、何とか溶接者の目線で取りたい。そこで師匠にお願いしてカメラ優先で溶接してもらった。つまり、師匠は本来の … “TN-H TIG(ティグ/アルゴン溶接)横向き突合せ ステンレス” の続きを読む

溶接する人の目の横にカメラを付けて撮影ができると習う人は非常に参考になると思うが、
そんなに小型カメラではない。
しかし、
何とか溶接者の目線で取りたい。
そこで師匠にお願いしてカメラ優先で溶接してもらった。
つまり、
師匠は本来の頭の位置で溶接していない。手を伸ばしぎみにして遠視か?と思えるような姿勢で溶接してもらった。だから出来具合はよくないそうだ?。(私は十分うまいと思います)
ということで貴重な撮影となった。溶接する人が見るとウンウンとうなずく画像ではなかろうか。
(何が貴重かというと、溶接している人が見る視線で撮影したこと。カメラの位置は本来、師匠の頭があり、普通は撮影できる角度ではない。こんな動画は世界的にないのでは?溶接しない人はただの動画です。私はこれがしたかった~。うれしい。)

実習内容はJISの検定試験の内容だ。
カメラの目線を優先してもらったが、時たま頭が入って真っ黒になるのは師匠のヘルメットを撮影している所。

アークを出さずにローリングの様子

一層目前半。くちばし?のようになっているプールに注目(開先面に沿ってプールができる)。裏波を出すにはこのくちばしとプールの大きさいる。

一層目の中ぐらい。つまり、続き。

一層目の最終。普通は一挙に1層目をするのだが、何度か止めたのでルート間隔がだんだん狭くなり最後は溶接棒をほとんどいれてない。
しかし、Vの字のようにルート面に沿ってプール(溶融池)が流れているのがよく見えます。
溶接棒を入れない分、開先加工した奥側、ルート面もよく溶けていることがわかります。
ルート間隔が狭い場合はこの方法で裏波を出します。
さて、
普通は、一挙にビードを置きます。
で、
何で何度も止めたのかとういうと、
カメラ優先の姿勢で溶接してもらっているので長続きできなかった。というか基本的に凡人では無理な姿勢での溶接です。その代わりカメラは最高のアングル(溶接する人が見るアングルなので溶接する人にはとっても勉強になる!!)です。この角度の動画は世界的?にも無い!。だれでもできない。だれも撮らない。
ルート間隔が狭いので共付(溶接棒を使わないこと)けだが、
途中で、大穴が開きそうになって棒を入れる。

二層目は、一層目のビードをすべて覆うようにする。
始端で、凹んでいる状態を修正してから本溶接。
母材より高くする程度。直径2.0の棒を入れっぱなしなのでビードに波はでない。
始端でビードを整えてからスタートしてます。

C-2Oの練習 アルゴン(ティグ/TIG)溶接 上向き

SS400(軟鋼)を長さ150cm、幅2.5cm。板厚9mm。30度の開先加工棒を帯ノコで切った。
ほぼ上向きでTIG溶接。
(パイプ/C-2Pの水平のスタートの練習なので)
C-2OのCはコンビネーションの意味。2は中板9mm厚。OはOverhead上向き。
一層目の溶接はTIG(アルゴン溶接)です。以降は、手棒(被覆アーク溶接、B-17やLB-47)。
TIGと被覆を使うから、コンビネーションという。

ここではTIGの練習の話。

(2022/08/26追記、これで適当な板2枚で開先無しでも両手の練習ができる。棒の練習にオススメ)
ノズルは開先加工の面に当たるように小さめ。No5。ローリングというよりコネルだけ。
開先加工面に当てているので電極は安定している。
問題は左手で溶接棒を持つ方。
Φ2.4。
下図のように、パイプが目的なので若干の角度をつけている。パイプでは、ノズルはNo6とNo5より大きめでも開先加工面に当てることができる。ステンレスSUS304のようにバックシールドはしません(必要ありません)。JIS検定試験でも同様にバックシールドはしません。
下の写真の角度は、パイプの下側をイメージしてます。
(こっちの方が難しかったりする。棒の入れ方の問題で。文末参照)

C-2O練習

いろいろな条件を試してみたが150A。ボタンを押した状態で50A以下、限りなくゼロでもいい。
クレータありで反復にしている。トーチを母材から離さないとアークは止まらない。
初期電流は20A。初期電流は溶接位置をホタルの光でスタート位置を確定す
るだけなので電流値は適当。
下図は、下から上に撮った。つまり、表側。

__.JPG
 

下図は裏波。

BlogPaint

へたに電流を下げるとプールが垂れ下がって電極がすぐに汚れる。
電極はあまりださないようにしないと電極が汚れやすい。しかし、電極が出てないと母材がなかなか溶けない。
これを解決するために150A~160A程度にして一挙に溶かして、冷やす(スイッチを押しっぱなし)。
ボタンを押したまま(0?~50A)態勢を整え、ボタンを離して(150A)一挙に1・2cmビードを置く。
このため裏波のビード幅は広くなったり狭くなったりしている。
ベベル角度30度の開先加工をしているので開先部分は板厚が徐々に厚くなるような形状になっている。
裏波を出すのは開先加工のとがった部分だから早く溶ける。
150Aぐらい高いと開先先端の板厚が薄くなっているところが溶けやすくなるので早めにビードを置く。
これをゆっくりしていると板厚が厚い部分まで溶ける。ここは開先先端より手前なのでここが垂れて下がると裏波どころではない。もう一度、電極の先頭が開先先端あたりに置く。手前に電極を置くと裏波どころではない。
ここの表現は難しく、なかなか伝わりにくいのでさらに、もう一度。
150A以下だと電極の先端を母材の開先の先端に近づけないと開先先頭が溶けない。両端の先を溶かさないといけないので両方に電極を振る動作が必要になる。まごまごしているとプールが垂れて裏波どころではない。最近書いたのはこっち
150A以上だとそんなに開先先頭に近づけなくてもすぐに溶けるし、どんどん先に進めるので結果的に熱が入りすぎることもない。溶ける速度に対して両手が対応できないなら125Aくらいにするといい。 (C-2Fの下向きやC-2Vの立向き、C-2Hの横向きなら130A程度で母材の開先先端に電極を向けて、つまり軽いウィービングで進むと母材が溶けやすい。C-2Oの上向きだとそうはいかない。溶かすだけじゃなく裏波が上に凸の状態で冷やすこと、同じ位置で沸かすとプールが垂れてくるとどうしようもない。ボタンを押しっぱで冷やすこと。)
溶加棒はΦ2.4。
ルート間隔は、ルート面をとらないなら2.5mm程度。ルート面を1mmくらいとるならルート間隔は3mm以上はほしい。
ルート面なしで3mm以上ならもっといい。基本ルート面いらん。
先端が溶けた溶接棒でもルート間隔に軽々入るくらいがいい。
コツとしては 、溶加棒をどんどん入れてルート間を埋めたらドンドン進む感じ。ただし、プールで溶加棒を溶かすにが基本。アークはプールの中心を狙う。溶加棒を狙わない。離す。
ダメならボタンを押して休む。
ボタン押して休む!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!。
じゃなくて、体制を整えるのかな。いつまでも沸かすと裏波が凹むで!!
ホントは一定間隔でボタンを押すといい。なれればというはなしだが、ウィービング2回で一回ボタンを押しっぱ。
押しっぱが短いとなめらかなビードになる。
ステンレスのt3.0と違い。どんどん溶接棒を入れないと凸にはならない。ステンレスの2・3倍以上くらい突っ込むかな。
(この感じは炭酸ガスアーク溶接と似ているが、溶加棒を入れないで母材を完全に溶かすことができるのがTIG溶接のいいところ)

これは実際のパイプブラジルのBrazilWeldsさん

追記 2012/12/06木曜日
150Aは調子が悪いと忙し過ぎてできない。
(ボタンを押し続ければいいのだが)
130A、クレータ30A、ダウンスロープなし、溶接棒Φ2.4、ノズル番号5だとゆっくりできる。
ポイントは、ノズル番号。
ノズル番号を小さくすると径が小さくなるので開先の中に入り込むことができる。
ルート面だから滑りやすいし。
(ということはルート面の肩をすっておいたほうがええな。)
突き出し長さは、ノズルと同じ。だから汚れることも少ない。
棒は裏から入れれるといいのだが、表側からでも溶融池に押しこむことで裏が凹むことはない。
押しこむことがポイント。
ほぼ下向きと同じような扱いだが、プールに溶接棒を押し付ける所が違う。
右手でこねなくてもいい。ボタンを押しながら少しずつ進む。ポイントは、左手の棒の送り、これどんどん送れて、安定しないことには電極の研磨ばかりすることになる。
できればすき間を開けて棒が裏側の方で待っている感じ。

TIG上向き溶接棒

上下逆ではありません。
パイプなら

パイプなら溶接棒は中を通す

考え方は同じ。
下にたれないように置くということ。
温めすぎると垂れるので
せっかく裏波を出すように裏側から棒を入れているので
早く冷やして裏波の凸のままにする。

少しうるさいが、
ミドル(中間)と呼ばれるパルスを使う方法もある。
100Hz以上で
ベースを100A、パルス電流を200A にすると平均で150A
一般的には、高めに出るので
ベースは80Aにして平均で140Aだが、150A以上に感じる。
200Aという瞬間があるのでアークが集中する。
アーク長が長くても比較的ねらった方向に集中する感じがある。

やってるの?と聞かれると、検定関係でパルスは使わない。

令和5年5月31日追加

溶接棒の送りとスイッチの練習ができてれば細かな電流のこといわなくてもできる。

TIG(ティグ/アルゴン)溶接 6mm軟鋼と0.8mmSUS304の隅肉溶接 条件探し

0.6mmのステンではなかなかできなくて、0.8にした経緯がある。写真の裏が0.6mm厚のステン。はじめは溶接棒も使おうとしたが結局共付け(溶接棒を使わないこと、歪も少ないので薄板にいい)。一番左側が14A、160Aの条 … “TIG(ティグ/アルゴン)溶接 6mm軟鋼と0.8mmSUS304の隅肉溶接 条件探し” の続きを読む

0.6mmのステンではなかなかできなくて、0.8にした経緯がある。
写真の裏が0.6mm厚のステン。
はじめは溶接棒も使おうとしたが結局共付け(溶接棒を使わないこと、歪も少ないので薄板にいい)。
一番左側が14A、160Aの条件で、共付け。
下の写真の左側(手前側)がその条件で共付け。2,3cm程度がうまくできた所。
(パッと見失敗の溶接ですが)
写真の右側が溶接棒を入れたり、電流調節したりと試行錯誤の溶接です。
8
パルスで条件を探してみた。
ダイヘンのDA300P
上が160A、下が14A程度だった。 
ベースとパルスはどっちでもいいが、
ベース電流(溶接電流)が14A。パルス電流160Aにした。
パルス周波数は1.5。0.7秒間隔で14A、160Aとなる。
DM350Pのパネル
パルスは使わず、65A?程度でできる考えたが、
なかなかうまく溶け合わないので80A 以上に上げて点付けのようにしたらできる。
点付けならON・OFFとなるが、パルスならON・蛍の光という感じだ。
点付け溶接を自動でしたらパルスということ。
(ゆっくりのパルス/低周波パルスって、手動でもできるのです。でも手動だとスイッチを押す時にトーチが動くんで超高度。)
板厚が違う溶接は、低い周波数のパルスを使うのが普通だ。
パルスがなければ仮付け溶接(タック溶接)の連続っていう感じだ。
せっかくパルス使うんだから人ができない条件でやろうと2Hz=0.5秒くらいで探すがベースとパルスの切り替わりが早すぎのようだ。
1Hz=1秒間隔だと遅すぎる感じなので1.5Hz=0.6666秒となった。
リズムとしてもこれが心地いいかもしれない。
人の脈拍は成人で50-90/分。
私は、安静で80切る程度。
普段は90以上。
1分間は60秒。
60/90=0.6666秒
だから1.5Hzがいいんだな。きっと。 

ティグ/TIG溶接 ローリングの原理

TIG溶接は、アルゴン溶接ともいう。 大きなトーチでもあれば説明しやすいが、ないので、 ステンレスのパイプを使います。このパイプがノズルと思ってね。 ところで、ローリングって何?という方はこっちへ。ローリングの動画集です … “ティグ/TIG溶接 ローリングの原理” の続きを読む

TIG溶接は、アルゴン溶接ともいう。
大きなトーチでもあれば説明しやすいが、ないので、
ステンレスのパイプを使います。このパイプがノズルと思ってね。
ところで、ローリングって何?という方はこっちへ。ローリングの動画集です。
ローリングって一般的な言葉なんだろうか?。
ローリングはTIG溶接でしか使わない。
ローリング?。「ウィービン」、「あてて溶接する」、「こねる」、「転がし」って表現する人もいる。
(そういえば、手棒とか、手棒溶接、手溶接、電気溶接って一般的な言い方だと思うが、本などでは被覆アーク溶接とある。被覆アークって言い難いよね。)

溶接の話だが火が見えないm(__)m。
ローリングはアークを出さずに練習するのがいい。
私はこの説明を聞いてローリングが転がすという意味であったことを思い出した。
そう私はとってもよくわかりました。ありがとうございます。
私は、この教え方自体がすごいと思います。

ステンレスパイプ 外径114.3 3.0厚

やり方自体は簡単です。って結論です。
初めにチョークで書いたジグザクが見えますね(一流の腕を持つ師匠がお書きになりました)。
TIG溶接機のトーチのノズルの径は小さいのでローリングしているところがわかりにくい。
こんなにでかいと、どのように進むのかわかるよね。
転がすのだが、転がす時に斜めに進む(そのとき電極は同じ所を狙う。これが結構動くと、結果的にはウィービングになる)
(動画ではわかりやすいようにパイプを完全に寝かしていることが多いが、実際はもっと立てます)
切り替えしの角度で溶接方向の速度が変わる。
転がすから母材に引っかかるようなことはなし、滑らか。

ノズルの動き以外の話をすると、
トーチを持つ手やその手首を見ているとここも丸を描いている。
ひじは上下運動っぽい。肩は動いてるという程度。
手首をローリングさせるにはハンマー持ちではうまくいかない。
手首をやららかくするには、バドミントンのラケットを持つようにする。

ローリングはパイプのような手首またはヒジを固定しにくいときにしかたなくするのか、それとも、積極的にするのか?。というと初めから練習する必要はない。
手首などで安定させることができて、さらに長時間の仕事に耐えることができるなら浮かせた状態でトーチを進める。この方が局部にアークを集中させやすい。
ただ、隅肉溶接ならノズルをつける方法がいいだろう。
TIG溶接は左手で溶接棒も入れなければならないため、初めからローリングの練習をしてはいけない。
溶接棒を安定して入れることができて、フリーでトーチを進めるができるようになってからローリングをすればいいと思う。
初めからローリングを教えるのは難しいし、
開先加工の面や隅肉を溶接すると自然にノズルを当ててコネルようになる。

2012年1月21日追加
ビード置きのような練習では、つるつるの面でローリングするのでときたま滑るようなことがある。
この対策して以下のようにノズルを立てるようにするのはどうだろう。ビデオのように適当なペンでやってもらうとわかる。
(立てるので電極はノズルを横から見て1mm程度しか出さないので電極が汚れ防止にもなる)
このビデオではわざと滑っているように見えるが実際の溶接もこんなんだ。滑って、急いで戻してもいったんシールドから外れると黒くなって酸化してしまう。

立てると滑ることはなくなるが、
プールを見るためにのぞくのがたいへんかもしれない。
見やすい角度と溶加棒を入れるのと同じ方向なのでヘルメットと溶加棒がぶつかる。
私は、開先加工面があるときはわりとねかしてするが、ビード置きのような平らな場合は立てるほが楽。
また、
立てると、少しやりやすいと思えるのが戻る動作。「あ、溶けてない」って所が見えたら戻ることがある。戻る必要があるのは老齢な私だけかもしれないが。
ところで、戻るっていう動作は被覆アーク溶接ではスラグの巻き込みになりやすいので、基本的にやってはいけない(真っ赤かな状態なら別)。

平成24年8月24日追加(開眼?)
前のペンを使ったローリングで「立てる」ことを強調した。(あれから半年経過、ほぼ半年ぶりのTIGだ)
これは、ノズル(赤く見える陶器/セラミック製)の当て方の問題。
ペンの場合は全部筒、筒だ。単純な筒。(しつこいが)
こんな変な持ち方をする人はいないが、
きっとこのように持ってローリングすると誰もが簡単にできるのではないだろうか?
BlogPaint
こんなペンシル形もある
これならローリングは簡単かも。
ペンシル形トーチ
さて、
トーチはTの形をしている。
持っている位置とノズルは力学的?に複雑だ。
作用点と力点と言葉で説明したい。(手の位置と作用点の位置関係を意識したのが開眼?だ)
写真の?が作用点、二重の?が力点だ。
上の写真なら力点と作用点が直線上(真下)にある。
下の写真の力学は複雑だ。
BlogPaint
力点?(二重):力を入れている場所
作用点×:力が外部に働きかけている所

円筒/ペンなら力点は作用点の真上。真上にあるから作用点の処理は簡単だ。
(この時、ローリングって簡単だとさらに思えた。しかし、)
T形をしているトーチはそうはいかない。
矩形に曲がった先に作用点がある。
そして、作用点は円筒/ノズルの縁/フチ/カドだ。
ノズルのカドが母材を押している。これがポイントだ。って当たり前のことを気づく。
しかし、
T形は力学的に難しい。
だから、
練習中以下の状態になることが多い。
力点/手は回転してコネるのだが、練習を始めたころは溶接方向にトーチを進めようと
力点/手自体が右に進んでしまう。
そうするとローリングしているうちに下のように手が先に進んだ感じでそこでローリングすることになる。
つまり、力点/手が進行方向に進んでしまう。
進むのは作用点/ノズルのはずだが。

進めるのは作用点/ノズルなのだがうまくいかない。
意識しないといけないのはノズルの縁/フチなのだ。(これを母材に押し付ける)
これに気づいたのは、
電極を少し長めにしてもできる!!。と思った、その時だった。
(電極を出すとどうしてもノズルは傾けなければならない。ノズルを斜めに傾けても、ノズルのカドを当てるのだから同じことだと思えて、力点/手はノズルを母材に押し付けるように回転/モーメントをかける。と思えたことだ。ここの回転はコネるの回転。手首の回転とは違う。T形のトーチでの正しい力のかけ方はハンドル部分にモーメントをかけてノズルのカドを母材に当てる。ここで言う回転/モーメントは、結果的に母材に直角に力を加えることだ。)

BlogPaint

練習を続けていると手首は柔らかく、ヒジは回転できるようになり、ノズルの作用点部分に意識がいくようになった。
その後、最終的には、プールに意識がいくようになる。
考えてみると。
手首を柔らかく、ヒジを回転できるようになるのが先なのかもしれない。
初心者のころは、
トーチの持ち方はハンマーではなく、バトミントンラケットを持つような気持ちとかという意識はあった。
しかし、
作用点には気づかなかった。
(こんな表現でも私の記憶には残るだろう。と思いながら書いている。動作の記憶のためだ。)

言葉で書くのは難しんで。もう一度。クドく書く。
ノズルを立てるとハンマー持ちのようになって押さえやすい。
押さえやすいのでローリングして進めやすいというわけだった。(初心者のころ)
ところが、
練習を積み重ねると、結局ノズル (赤く見える陶器製) をうまく転がせればいい。
転がすには作用点を母材に対して垂直に力を入れるようにモーメントをかけて持ってコネればいい。
さらに、付け加えると。
これが結構重要かもしれないが、
「さっさとパイプで横向き姿勢でビードを置く」
実は、モーメントに気づいたのはパイプをした時だった。
では、パイプと平板でのローリングにどんな違いがあるのか?
・平板 :無駄な方向への力を入れていても何とかなる
・パイプ:パイプの中心の方向だけに力を向けないとすぐにすべる
すべるので練習になる。ということだ。
平板で横向き、下向きがうまくいきだしたらさっさとパイプをする。

あと。落ち葉拾い。
・母材は動かないように徹底的に固定しておく。
・T形での力の入れ方が分かったらノズルのどんな縁/フチでもローリングできる
・ローリングする位置と自分のヘソの位置。要はやりやすくする。実は、ローリングだと体が自由に動かせるので常にやりやすい位置に体を移動できる。ただ、自由がきかない場合は、ビード終端で最も楽な姿勢になるようにスタート位置を決める。
・無理しない。特にスタート時などうまく行かなかったら一瞬だがボタンを押してアークを止めて、体勢を整えてからボタンを押し直す。これが素早くできる練習をしておくと致命傷な部分を最小限にできる。
クレータありにしておくとボタンを押さなくても溶接可能。ステンレス鋼の溶接は普段からクレータありだ。)
・溶接棒の先端を常に母材に当てておく。溶加棒のピストン運動はしない。溶加棒の先端が母材に当たっていると棒が溶けて玉にならない。重要!。先端カドを当てると溶加棒が溶けて流れるようにプールに入る。シールドガスの保護が常にある位置に置くことができる。
棒を持つ手は、材料やバイスプライヤーをはさんでそれらの上に手を置いて安定させる。棒は母材にピッタリ、平行に付ける。下図は角をつけすぎ。矢印のように下げる。
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溶加棒のカドが浮くと以下のように棒だけだ溶けた玉になる。「母材から離れると玉になる」と覚える。
棒と母材はなるべく平行。棒を母材に軽く押し付ける感じだ。
基本的に2mm径の棒ですからすぐに溶けるのはしかたない。板みたいに大きくありませんから。
常にプールに棒が付いている感じです(少しずつ棒を送る)。
溶接棒の先が常にプールに入っている状態だと写真のように斜め
に溶けて先がプールにつながっている。
y308溶接棒の先端
棒がプールから離れていたら、プールに軽く触れるようにする。だから、左手の微妙な動きが必要。プールに棒が入りするぎるとビードが盛れてしまう。棒がプールに入ってないと玉になる。TIG母材溶接棒角度だめ

パイプをすると母材が曲がっているので角度の変化には気をつける。
適切ね溶加棒の径を使うこと。
・プールにゴミのようなものが浮いて着いて来るものは酸化物。少し冷やしてからする。
・3mm厚のステンレス鋼の溶接電流は65A。 溶加棒の径は2.0mm。遮光番号No9。で練習した。
・トーチの持ち方。作用点は力点から遠いいね。バトミントン?持ち。
スマホ持ち第二関節あたりで握ると器用に回転できる

TIGトーチの持ち方
スマホ持ちは手袋があるとわかりにくいので。
TIGスマホ持ち

スマホは、第一関節あたりで固めて、親指で操作しますよね。トーチでは親指は動かしません。スマホでは、親指で操作するために、スマホを人差し指、中指、薬指の第一関節あたりで軽く握ります。親指がとどかない時はスマホを握り直します。だから、スマホの角度も簡単に変えれれる。
BlogPaint

バトミントンは手首を非常に使う。硬式テニスならこんなことはできないだろうというくらい手首を使う。スマホは、親指でキーを打つ。握りしめない。
親指と人差し指でだけで持つ感じだが親指はスイッチを押せる。
ある程度、進むと中指、薬指も使うことになる。
・ケーブルの重さを知るために、初めは必ず親指と人差し指で溶接時のケールなどの重さを確認する。

平成24年11月25日追記こっちもどうぞ。

ティグ/TIG溶接 ローリング YouTube集

TIG溶接機のトーチのノズルはお茶碗と同じセラミックなのでとっても熱に強い。 溶接時に1000度以上の金属に付けても平気だ。(鋼の融点は1500度以下)。 ローリングは、このノズルの丸みを利用して電極と母材の距離を一定に … “ティグ/TIG溶接 ローリング YouTube集” の続きを読む

TIG溶接機のトーチのノズルはお茶碗と同じセラミックなのでとっても熱に強い。
溶接時に1000度以上の金属に付けても平気だ。(鋼の融点は1500度以下)。
ローリングは、このノズルの丸みを利用して電極と母材の距離を一定にする方法だ。
電極がジグザクに動くので鱗のような模様がきれい(これを小さくすると効率よい)。
私は、ノズルにローラーというか当てて滑らせるようなものが着けられるといいなーーって思う。
そんな製品があるのではないかと検索もしたが見つからない。
仕事上必要ないんでしょうね。

外来魚さん

うら若き職人のアルゴンローリング溶接ばい。2011.4.21
ステンレスのTIGローリング溶接
TIP TIG PRODUCING HIGHEST TIG PIPE DEPOSITION 溶接棒は自動送給
もひとつ パイプの開先面があるのでローリングしやすい。するほうが楽。
溶接棒の自動送給装置は見たことない?。日本ではミグボーイがあるからかな。
20年前は自動送給装置のカタログってあったとおもうのだが。ローリングと関係ないな。


2ちゃん
ブラジル パイプ  円筒隅肉
TIGだけじゃない。いろいろ
ついでに溶接棒の持ち方、送り方。外国版かな。この持ち方はごつい手袋でもできる方法だ。
でもよく見るのはこれ。前の動画です。親指で送る感じ。中指と人差し指か中指と薬指で溶接棒を挟む。
溶接協会さんの動画コンテンツのTIG溶接のビートオンプレートによる実技でも溶接棒の持ち方の説明がある。

ついでに、我社のローリング解説